【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.174

2022-08-10

【中国ビジネス・トレンド】

以下の重要規定に関して解説します。

1.増値税期末未控除額還付政策の適用範囲の拡大に関する公告(財政部、税務総局公告 2022 年第 21 号)

「増値税期末未控除額還付政策の一層の拡大実施に関する公告(財政部・税務総局 2022 年第 14 号」により、特定の企業(中小企業、及び、中小以外の製造業など)に対する増値税未控除税額の全額還付が認められましたが、その適用範囲が拡大されました。

財政部・税務総局 2022 年第 14 号の適用範囲

  • 1)一定の条件を満たす中小零細企業(個人工商戸を含む)、及び、製造業など。
  • 2)条件を満たす製造業など(中小企業でなくてもよい)とは、製造業、科学研究・技術サービス業、電気・熱・ガス・水の製造・供給、ソフトウェア・情報技術サービス業、環境保護・環境管理業、交通運輸倉庫保管・郵政業など(個人事業者を含む)を指す。

財政部、税務総局公告 2022 年第 21 号の適用拡大範囲 「卸売・小売業」、「農、林、畜産業、漁業」、「宿泊と飲食業」、「生活サービス、修理とその他サービス業」、「教育業」、「衛生と社会事業」、「文化、体育と娯楽業」 ※これらをあわせて卸売・小売業等の業種と称されています(個人事業者を含む)。

条件を満たす卸売・小売業等の業種の企業は、2022 年 7 月納税申告期から増値税期末未控除額の全額還付を申請できます。
本公告と関連する、「増値税期末未控除額還付政策の適用範囲の拡大の税務徴収に関する事項の公告(国家税務総局公告 2022 年第 11 号)」も公布されています。

原文

2.税務違反行為の自主申告への処理に関する公告(税関総署公告 2022 年第 54 号)

輸出入企業、組織が自主的に税務違反行為を申告する場合、以下の一つの状況があれば行政処罰は科されません。

  • (1)税務違反行為の発生から 6 か月内に税関に自主申告する場合
  • (2)税務違反行為の発生から 6 か月~ 1 年以内に税関に自主申告し、税金の納付漏れ、過小納付額が納付すべき額の 30%以下、もしくは 100 万元以下の場合 なお、同一の税務違反行為を再度税関に自主申告する場合は、本公告の関連規定は適用されません。
    本公告の有効期限は 2022 年 7 月 1 日から 2023 年 12 月 31 日とされており、同時に税関総署公告 2019 年第 161 号は廃止されます。

原文

3.データ出境安全評価弁法(国家インターネット情報弁公室令第 11 号)

本弁法は、中国国内において業務上収集・生成された重要データ及び個人情報を国外に提供する場合の安全評価に関して適用されるものです。以下いずれかの状況に該当する場合は、所在地省級インターネット管理部門を通して国家インターネット管理部門にデータ出境安全評価の審査を申請する必要があります。

  • (一)データ取扱者が国外に重要データを提供する場合
  • (二)重要情報インフラ運営者と 100 万人以上の個人情報を取り扱うデータ取扱者が国外に個人情報を提供する場合
  • (三)前年度 1 月 1 日から累計 10 万人の個人情報、もしくは累計 1 万人のセンシティブな個人情報を国外に提供したデータ取扱者が、個人情報を国外に提供する場合
  • (四)国家インターネット管理部門が規定するその他申告する必要がある状況

原文

4.「独占禁止法」の修正に関する決定(主席令 2022 年第 116 号)

2022 年 8 月 1 日より改正版の独占禁止法が施行されています。
垂直的独占協定に関し、再販売価格の固定及び最低再販売価格の限定が、競争を排除・制限するものではないことを証明できる場合は、これを禁止しないことが新たに規定されました。
また、事業者が関連市場における自己の市場占拠率について、国務院独禁法執行機関の定める基準に満たないことを証明し、かつ、国務院独禁法執行機関が定めるその他の条件を満たしているときは、18 条 1 項に定める垂直的独占協定に関する禁止をしないと定めている。
その他、新たにインターネット分野にも触れ、「市場支配的地位を有する事業者は、データ及びアルゴリズム、技術、並びにプラットフォーム規則等を利用して、第 22 条に定める市場支配的地位を濫用する行為を行ってはならない」と規定されました。

原文

5.段階的に従業員基本医療保険会社負担部分の支払い猶予を実施することに関する通知(医保発[2022]21 号)

社会保険統括基金(中国語:社保??基金)の累計残高による保険金の支払いが 6 か月以上可能な地域においては、2022 年 7 月 1 日より、中小零細企業及び会社名義で社会保険に加入している個人事業者に対して、3 か月分の従業員医療保険会社負担分の支払い猶予を実施されます(滞納金も発生しません)。
社会団体、基金会、社会服務機構、弁護士事務所、会計士事務所等の社会組織も参照の上執行できます。

原文

6.段階的に輸出還付手続の進度を加速することに関する通知(税総貨労函[2022]83 号)

国務院常務委員会の要求に基づき決定された、輸出税還付手続の段階的な加速に関する通知となります。
2022 年 6 月 20 日から 2023 年 6 月 30 日の間、税務機関が一類、二類輸出企業(輸出税還付管理区分)の正常の輸出還付(免税)の申請を審査する際、平均時間を 3 営業日以内に短縮し、2023 年 6 月 30 日以降の審査時間は、その際の状況に基づいて別途決められます。
正常の輸出還付(免税)とは、税務機関の審査を受け、関連規定を遵守し、違法行為がない輸出還付業務を指します。

原文

7.市場主体の休業と抹消に関する税務関連事項の手続簡略化についての公告(国家税務総局公告 2022 年第 12 号)

経営環境の最適化の実現、及び「市場主体登記管理条例(国務院令第 746 号)」を確実に実施するため、市場主体の休業と抹消に関わる税務事項について、「市場主体の休業時の税収報告と納税申告の簡略化」、「正常ではない市場主体の休業期間の納税申告は簡略化を適用しない」、「市場主体の抹消時の税務証明の申請の簡略化」、「納税サービスと税務管理の規範化」という面の詳細事項が規定されています。

原文

8.印紙税の若干事項の実施に関する公告(財政部、税務総局公告 2022 年第 22 号)

2022 年 7 月 1 日から施行された「印紙税法」の実施事項を明確にするため、本公告では「適用対象納税人の詳細」、「適用対象証憑の詳細」、「課税根拠、税金補足納付、税金還付の詳細」、「免税に関する詳細」について規定されています。

原文

また、印紙税に関しては、以下の公告も公布されています。

印紙税法実施後関連優遇政策の引継ぎに関する問題の公告(財政部、税務総局公告 2022 年第 23 号)

「中華人民共和国印紙税法」等の関連事項の実施に関する公告(国家税務総局広告 2022 年第 14 号)

9.一部輸入化粧品の申告要求の調整に関する公告(税関総署公告 2022 年第 51 号)

税関総署は税目 3303、3304 項の輸入化粧品の輸入申告について、法定計量単位、含有量等の申告要求を調整します。
化粧品輸入消費税政策は、引き続き財関税[2016]48 号に基づいて執行されます。

原文

10.石炭発電企業の増値税未控除額還付政策を徹底実施し電力供給安定を確保することに関する通知(財税[2022]25 号)

エネルギー、電力供給を確保するため、輸入石炭を購入・使用する石炭発電企業が、「財政部、税務総局公告 2022 年第 14 号」の規定を満たす場合、自発的に申請することで、税務局は増値税未控除額の還付手続の進行を早めることができます。

原文

11.自動車流通活性化・自動車消費拡大の若干措置に関する通知(商消費発[2022]92 号)

自動車流通の活性化、自動車消費の拡大のため、商務部などの 17 部門が公布した政策方針となります。

  • (一)電気自動車(EV)の購入サポート
    • 電気自動車の区域を跨る販売を促進する等
    • 農村への電気自動車の販売を奨励する
    • 電気自動車用の充電施設の建設を積極的に建設する
  • (二)中古車市場の活性化
    • 中古車販売者に対する不合理な制限を撤廃する等
    • 自動車購入制限がある都市について、自動車販売企業が販売用に購入する中古車の場合、ナンバープレート交付枠を使用しない等
    • 中古車流通の大規模発展をサポートし、各地区で中古車の転入制限を撤廃する等
  • (三)自動車買い替えの促進
    • 各地に対して、経済的、技術的手段を通して古い自動車の使用停止の促進を奨励し、条件を満たす地区で車の買い換え政策の展開を奨励する
    • 廃棄自動車の回収利用制度を完備する等
  • (四)自動車平行輸入の健康発展の促進
    • 省級人民政府の審査及び商務部への届出を行った上で、対象港で自動車平行輸入業務の展開が可能となる
    • 平行輸入自動車強制性製品認証と情報公開制度を完備化する等
  • (五)自動車使用環境の最適化
    • 都市駐車場建設を促進する等
    • 自動車文化旅行などの発展等
  • (六)自動車金融サービスの多様性促進
    • 自動車購入に関する融資政策へのサポート
    • 自動車ファイナンスリース業務の発展サポート

原文

12.データ安全管理認証業務の展開に関する公告(国家市場監督管理局、国家インターネット情報弁公室公告 2022 年第 8 号)

「中華人民共和国インターネット安全法」、「中華人民共和国データ安全法」、「中華人民共和国個人情報保護法」、「中華人民共和国認証認可条例」の関連規定に基づいて、国家市場監督管理局、国家インターネット情報弁公室はデータ安全認証業務の展開を決定し、インターネット運営者に対して認証方式でインターネットデータ処理活動を規範化することを奨励します。
データ安全管理認証を受ける際、「データ安全管理認証実施規則」に基づいて認証を受ける必要があります。

原文